恋 と 神さま
真っ赤なイチゴがのった
4つの小さなケーキ
それは真っ白で
とても甘い
4人の女性の弱さと儚さと重さと強さ。
繰り返される静かな毎日の中で揺り動く感情。
空っぽの自分を満たす何かを探しさまよわせる瞳。
みじめだった。
人生最悪に惨めだった。
死んでやろうと思った。
だけど、思ったんだよね。
そんな最悪な出来事を乗り越えられたあたしは強いって。
生き返ったあたしには、なんだってできるような気がしたんだよ。
冒頭で突き刺さる一撃。全編を覆うあたたかさから時々顔をのぞかせる冷たさ。そんな世界で翻弄される彼女たちが静かに心に沁みこんでいく。
カワイさとイタさは紙一重だなと、つくづく。
映画がとてもイイ感じだったので、早速コミックを買ってきて読むことに。やっぱり漫画には漫画の、映画には映画のリアルさがあるなぁと。
漫画の白黒の端整さ。映画の色彩のやわらかさ。単純な線で描かれた世界と雑然と物が並ぶ世界。『strawberry shortcakes』と『ストロベリーショートケイクス』は違うんだけれど、やっぱり似ている。そこがとても気持ちいい。
映画を観てから読んでも、漫画を読んでから観てもどちらでも満足できる、なんかとても幸福な関係。
自分を受け入れることと、自分を諦めることは似ているところが困る。
これからも続く世界はこんなにも光に溢れ、闇が広がっている。
こんなことをとりとめもなく思った。